ロングステイ体験記NO8

スペイン・バルセロナ編

平成17(2005)年2月6日〜3月8日[31日間]


なぜバルセロナ?
3回目のスペイン旅行はスペイン第2の都市バルセロナのキッチン付ホテルでの滞在型です。
今回の旅行の目的はNHKラジオスペイン語講座の学習成果確認と、ハムとオレンジをお腹一杯食べてワインで酔いしれるというごくごく単純なものです。
スペイン語学習の成果などといってもどうにか挨拶が出来る程度なのでタカは知れています。

食べたハムは名産の生ハムではなく燻蒸した骨付き豚のモモの部分で滞在中にあわせて4s、オレンジが10s、飲んだワインはなんと21リットル、ボトル換算で28本でした。



ホテル事情
前回2001年の旅行は海沿いのアンダルシア地方で冬でも暖かだったので今回も同じ地中海沿岸のバルセロナに行くことにしました。
出来ればキッチン付アパート形式のホテルをと色々探した結果、市の中心部で値段もまあまあの【アパートホテル・カラブリア★★★Calabria】をインターネットで見つけ予約しました。
Aparthotel CalabriaのURL http://www.aparthotelcalabria.com/
観光都市バルセロナはこの時期でも★★★なら1泊100〜150ユーロ(日本円で14000円から21000円)が普通ですので1泊1室朝食付き2人で72ユーロ+税金7%=77.04ユーロ、  約1万800円はかなり安いと思います。
ホテルは国鉄の中央駅であるサンツ駅からも市内中心部のカタルーニャ広場からも歩いて15分ぐらいの静かな住宅・商業地にあります。
地下鉄1号線のロカフォールトRocafort駅の東北出口を上がった目の前のCalabria通りを北へわずか150メートル歩くだけという超便利なところにあるのも気に入りました。
1階のレセプションはスーパーマーケットと隣りあわせで、すぐにはホテルの入り口とは気がつかないほど地味ですが、2階以上は全館がヨーロピアンスタイルのホテルで、9階建て70室もあり朝食もかなり豪華でした。


  


    

キッチン付で一応の道具は揃っていましたが冷蔵庫に冷凍設備が無く、また電子レンジもありませんでした。熱源は安全上などのためかシーズヒーター方式つまり電熱器なので一気に加熱することが出来ず料理のレパートリーには知恵を絞りました。
それでも海のそばの町らしく今や日本でもなかなかお目にかかれない生きた〔マテ貝〕が売られていたりして食卓に彩を添えました。

 



ランブラス通り
バルセロナは北緯42度、日本なら北海道函館の北50Km駒ケ岳あたりなので特に冬は日中の太陽の位置が低く、南に向って歩くととてもまぶしく感じます。
下の写真はバルセロナで一番有名な観光名所ランブラス通り、幅20メートルほどの歩行者専用のプロムナードです。北はカタルーニャ広場から南はコロンブスの塔まで約2キロあります。
両側にはみやげ物屋、ホテル、レストラン、バル、両替所、ろう人形館からセックスミュージアム、小さなスーパーや巨大な市場、歴史ある劇場まで何でもそろっています。
プロムナードでは毎日何組もの大道芸人がパフォーマンスや音楽を競いあい、似顔絵描きもたくさん出ています。名物の花屋や小鳥屋もあって観光客や地元の人達で朝から夜まで賑わっています。

 



市民の台所サン・ジュセップ市場 ハム屋の店頭


サダム・フセインのそっくりさん 大人気の韓国人ペアー



      似顔絵描き                      コロンブスの塔60m 1888年製



秋9月恒例、聖女メルセへ感謝するお祭り【メルセ祭】のパレードが、この時期特別に観光客用に公開されました。
ヒガンテスと呼ばれる巨人の人形が、子供達を中心にした楽隊とともにランブラス通りを練り歩きます。
楽隊の音が聞こえてきそう 中に入る人は重労働!


ゴシック地区
ランブラス通りの東側がローマ時代の城壁が残る旧市街・ゴシック地区です。
カテドラルや市庁舎などが細く入り組んだ迷路に囲まれて昔ながらの風情を残しています。
ピカソ美術館もここにあります。目立たない建物ですがいつも人であふれています。
晩年の作品は難解でしたがここにある若い時の作品はさすがと思わせるものばかりです。

  
      ピカソ美術館       【初聖体拝受】 15才の作品   【科学と慈愛】 16才の作品


カテドラル前の広場は毎週日曜日正午から1時間サルダーニャを踊る人々の輪であふれます。
カタルーニャ地方(バルセロナを含む広域地方名)に古くから伝わる民族舞踊です。
市民有志の楽団の演奏で見るみる踊りの輪が広がっていきます。

ゴシック地区の南の端には忘れ去られたような哀愁に満ちた大きな駅舎があります。
スペイン国鉄RENFEのフランサ駅です。バルセロナオリンピックの前までは市の玄関口でしたが、新設のサンツ駅にその座を譲りました。今は1日数本のローカル電車が発着するだけです。
今回の旅で写した写真の中で一番気に入った作品です。

 
サルダーニャを踊る人々                  哀愁漂う国鉄フランサ駅

 ガウディ1852−1926
バルセロナをバルセロナにしているのはなんといってもガウデイです。
彼の作品がなければバルセロナは何の変哲もない工業都市となっていたことでしょう。
大富豪グエルの後援を得て彼の邸宅やサグラダ・ファミリア(聖家族教会)を手がけ、20世紀に円熟期を迎えてグエル公園など今に残る傑作を次々に完成させました。
何度見てもすばらしいものばかりです。


処女作 ビセンス邸 初期の作品 街灯 ミラ邸

 



   サグラダ・ファミリア南西角より         北東からは尖塔8本すべてが見える


 
グエル公園 正面遠くに聖家族教会                  百年たっても美しいタイル



『天地創造のタペストリー』 GIRONA
バルセロナ・サンツ駅から北へ約100Km、電車で1時間15分のところにジローナGironaという美しい町があります。今でもローマ人によって築かれた古い城壁が残っています。
大聖堂には1100年頃作られた『天地創造のタペストリー Tapis de la Creacio』があります。
およそ3.65mx7.7mという巨大なもので旧約聖書の天地創造の場面が麻の生地に毛糸の刺繍で描かれています。薄暗い部屋に掛けてありますが本来は祭壇を覆う天蓋だったようです。 
デジカメの感度をASA400に上げてノーフラッシュで撮りました(内緒です)。

 
     美しいジローナの街                  11世紀に建てられた大聖堂


 
  天地創造のタペストリーTapis de la Creacio                  部分(ポスターを撮影)



バレンシア サン・ホセの火祭り、オレンジ、パエリャ
バルセロナ・サンツ駅からスペイン国鉄ご自慢の高速特急〔ユーロメッド〕で南西へ約300km、
3時間でスペイン第3の都市バレンシアに着きます。
古い市街と新しい町がはっきりと分かれておりサン・ホセの火祭りとオレンジそれにパエリャが有名です。
火祭りは毎年3月12日から19日までと決まっていますがその時期はとてもホテルが取れませんのでポスターと火祭り博物館で我慢しました。                             

 
高速特急ユーロメッド                       バレンシア旧市街

パエリャ鍋 小→大 さすが本場! 火祭り博物館の展示



フランス・ルルドへ

新聞のコピーはフランスピレネー山脈のふもとカトリック巡礼の起点ルルドLourdesに湧く奇跡の水の記事です。1858年羊飼いの少女ベルナデッテが夢に出た聖母マリアの言うとおり洞窟を掘ると水がコンコンと湧き出しました。その水を飲んだり浴びたりした重病人が次々に快癒していきました。以後この町は重要な聖地となり世界中からカトリック信者や病人、高齢者が奇跡の水を求めて年間500万人も訪れています。私たちも聖水のご利益を求めてスペインからフランスの片田舎まで列車の旅に挑戦しました。
バルセロナ・モンペリエ間の〔タルゴ〕 タルゴの表示板 ナルボンヌ・トゥールーズ間の〔TGV〕
2月17日早朝小雪の舞う中をバルセロナ・サンツ駅から スペイン国鉄RENFEご自慢のフリーゲージトレイン(軌間可変列車)〔タルゴ〕に乗り込みました。
スペインの列車の軌道幅は広軌1668mm、フランスは標準軌の1435mmです。スペイン側の国境の駅ポルボウPort bowで列車はゆっくりと側線に入り自動的に車輪の幅が狭まりました。
変換に要した時間は約20分。
フランスのナルボンヌでTGVに乗り換えてトゥールーズまで、さらにローカル線を乗り継いで合計7時間半かかってやっとピレネーの雪山に囲まれた静かな町ルルドに着きました。

 
                 ピレネー山脈の麓ルルド

最高気温が−3度と冷え込んだ日でしたがこんな日でもたくさんの信者が聖母マリアの像がある洞窟の前で祈りをささげ奇跡の水を汲んでいました。私たちも2日間ホテルと洞窟の間を往復し合計6リットルもの聖水を飲みました。とてもまろやかでおいしい水でした。
2005年4月に亡くなったローマ法王ヨハネ・パウロ二世が最後の海外訪問地としてその前年2004年に訪れたところでもあります。

 
聖なる洞窟、左の端に泉がある                     ポリタンクを用意して・・



ハムとぶどう酒
スペインが世界に誇るハムは生ハムです。ハモン・セラーノJamon serranoといい常温で10ヶ月以上熟成させて作ります。1kg当たり10ユーロから150ユーロぐらいまで各種あります。
イベリコ種という黒豚を加工したものが最高とされています。
その肉質は松坂牛のロースか本マグロのトロのようで舌に乗せると体温で脂肪がジワーッと融け実に美味です。
また、私の好きな加熱・燻蒸したハムはハモン・コシドJamon cocidoと呼ばれます。
こちらは1kg10〜50ユーロぐらいで勿論イベリコ豚で作ったものもあります。
店頭では希望の量を上手にそぎ切って売ってくれますが、最近ではあらかじめ骨をはずして機械でスライスする店が多くなりました。手切りと機械切りでは味がぜんぜん違います。


イベリコ豚のハモン・コシド


 
      カット技は名人芸                         店頭の値段表


バルセロナ近郊では発泡性ぶどう酒【カバ】Cavaが作られています。フランスのシャンパンと同じ製法ですがさわやかでフルーティーな味はむしろフランス産より上かもしれません。
1本3〜10ユーロ程度で売られておりすっかりやみつきになってしまいました。


  
   カバ・コドルニュー             カバ・フレシネ            ワイン10年物1400円と1L63円



新名所 TORRE AGBAR
サグラダ・ファミリアの南東1kmのところにグロリアス広場という大きなロータリーがあります。
その東側に面白いビルが2004年に完成しました。トーレ・アグバールTorre Agbar、アグバール・タワーです。
高さ142m、32階建て、総面積5万u、バルセロナ市水道局がその大半を使用しているオフィスビルです。形の面白さと色のユニークさでサグラダ・ファミリアと肩を並べてその威容を誇っています。
足元の一角エンカンツでは蚤の市が開かれていて写真館で長年使われた珍しいカメラが売られていました。好きな人にはこたえられない場所です。


  
アグバール・タワー           このカメラ欲しかった!           何でもあります


ペセタがユーロに変わって始めてのスペイン旅行でしたがやはり思っていたとおり宿泊費や交通費、観光の各種料金などはフランスやドイツ並に高くなっていました。
でも31日間で二人の総費用が67万円なら安く上げたほうかもしれません。今回のユーロは140円で計算してあります。
帰国便パリ−関空間はエールフランスの新鋭機B777でした。
座席配列は3−4−3でしたが前席との間隔がとても狭く12時間は苦痛でした。
次の旅行ではエールフランスはパスしたい心境です。

スペイン・バルセロナ編完 



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